KKE/ORTOOLBOX 事例

事例  -研究支援  災害時における携帯電話通信制御の最適化

お客様の研究とOR部による解決

災害発生時にも通信劣化を最小とする携帯電話通信ネットワークとは →  シミュレーションによるアルゴリズム評価検証支援

近年の携帯端末等の無線通信技術が普及するにつれ、それらの膨大な通信をなるべく劣化の少ない方法で 確保するための研究が多くなされています。本件は特に、地震等の大規模災害時の通信需要が急増し輻輳が 起きているような場合に、多くの通信を確保する制御方法を検討したものです。 お客様が提唱されている通信制御アルゴリズムを評価するには、実際にそのネットワークを試験構築するという 手段がありますが、それには莫大なコストがかかります。 そこで私たちは、コンピュータでシミュレーションモデルを構築することによって、 莫大なコストをかけることなく、これらのアルゴリズムを適切に評価しました。

解決までの手順

ヒアリング。シミュレーションモデルに必要な要素の抽出

無線通信といってもCDMAやPHSやWi-Fiなど様々な通信方式が存在します。 実際に通信のシミュレーションを行うためには、それらの通信方式がどのような通信を行うかを定義しなければなりません。 また災害が起きた際には、それらの通信方式のうち、どの通信をどの程度優先するかなど、非常に複雑な条件を システムに落とし込む必要がありました。 私たちは、シミュレーションモデルに必要な要素抽出のためのヒアリングを重点的に行い、 それを基に、アルゴリズムの評価を行うためのシミュレーションモデルの構築を行いました。

アルゴリズムの評価

シミュレーションモデルを構築したことで、様々な角度から通信制御アルゴリズムの評価が可能となります。 その結果、検証を行う前にはわからなかった通信制御方法毎のメリット、デメリットが発見され、ネットワーク構築前に十分な検証を行うことができました。